なぜ性被害などのトラウマを受けると何かに依存しやすいのでしょうか?
それは、トラウマからくる嫌な感情や感覚に耐え難いから。言い換えると、フラッシュバックなどから一瞬でも解放されたいために何かに依存します。もちろん他の理由もあると思います。何かに没頭していると嫌なことが忘れられます。
ドラック
アルコール
過食
セックス
マスターベーション
忙しくする(過活動)
色々な形で。何であれ、ひと時でも嫌なことを忘れるため。要するに依存の形ではなく依存の役割。何のための依存?ということ。ドラッグ、アルコール、セックスに依存している方でも、この依存行為、それ自体は好きでも何でもないと言う。ただ単に過去の虐待の辛さから逃れたいのです。
あるクライアントは、「ドラッグなんて心の底からやりたいやつなんて1人もいない。みんなトラウマを一瞬でも忘れたいだけだ」と言いました。依存は嫌なものに蓋をするだけであり、長期的な解決にはならないと思います。
ではどうすればいいのでしょうか?それは私たち個人個人の選択だと思います。依存から抜け出すにも、今のままでいるのも、選択肢はあなたにある。ある程度依存とうまく付き合いながら生きるのも個人の自由。依存は時にライフラインであるため急にやめることなど想像もつかないかもしれません。
では、依存から抜け出したい人はどうすればいいのでしょうか。とにかく止めようとせず、ただただ観察していただきたいです。マインドフルに依存行為、自分自身を感じることをお勧めしたいです。
いつもとどう違うのか?
呼吸はどうか?
依存行為の前の感情は?
終わった後は?
何を感じているか?
感情は?
どんな志向パターンか?
依存行為の2時間前ぐらいから観察してみてはどうでしょうか?まずは、依存を止めようとする必要はないと思います。しかし、感じる、、、観察する、、、ことは難しいと思います。
なぜなら、依存とは、ときに感じることの逆だからです。観察もしにくいと思います。だからほんのわずかな変化や小さなことに気づくことでいいと思います。観察すると何かに必ず気づきます。何かが変わるかもしれません。