バウンダリー とは「線を引く」こと。伝えたいことを相手に伝えること。
お茶でもしませんか?と誘われる。 ご飯でも、と色々な人に誘われる。 電話がかってくる。メールがくる。 そんな時どのようにイエス、ノーを言いますか?そしてどのように自分の意思を表現しますか?
本来育てられるべきこどものバウンダリーを、加害者が性的虐待という形で壊してしまう。これにより、人との距離間が分からなくなってしまうことがある。
トーマス(40代)は境界線を引いたり、断ることがとにかく苦手だった。 彼はなかなか自分の意見などを言わなかった。
それも当然で、加害者との関係において「健康な」選択肢などなかったのだ。 彼は8才の頃から20年以上性的虐待を受け続けた。親に捨てられた彼は加害者である近所のおじさんと同居して束縛や支配される生活であった。
トーマスは10年以上のカウンセリングを続けてよくなっていった。グループセラピーでも他の男性サバイバーをサポートする「先輩」的な役割を担っていた。
一見気さくな印象があり、対人関係や話し方からは20年以上の虐待を受けたとは想像しがたい。
しかし、いったんその20年のことを話すと別人のように苦痛な表情を見せた。とにかく断ったり、自分の意思を表現するのが数年前まで怖かったという。
ではどのようにバウンダリーをつくっていくのか?具体的な方法を紹介する。
まず頭で理解する方法。こと細かく、多様な分野について話す。例えば、Aさんとはどこまで自分のことを話すのか、どこで線を引くのか。
政治の話はどこまでするのか。支持するまで政党をいうのか。政治に対する意見を一般的に言うだけなのか。 一切Aさんとは政治の話はしない選択もある。
では、宗教の話、性の話では、などと挙げればきりがない。 その上、Bさんとは。Cさんとは。 では、グループでは。今の状況にもよるし、付き合いの期間にもよる。
もう一つのポイントとしては、バウンダリーを引けた「成功体験」を積む。簡単なことからはじめる。友達と5時に約束どう、と言われたが6時がいい、と言えた事など。
しかしいざ人に「何々手伝ってほしい」などと要求されると断りづらいかも知れない。身体がフリーズして固まってしまい、意見を言うのはかなり困難なことがある。
まず、身体でバウンダリーというものを感じることから始めるのもお勧め。人と物理的な距離を感じてみる。1mの時はどうか?3mでは?10mでは?
とにかく身体がどう感じるかに注目したい。2mくらい近いと胸のところがきゅうくつとか、顔の辺りがイライラするとか、、、
その人が離れたときにはどう感じるか。人とだけでなくこのホームページとの距離はどうか?本当に今読みたいのか?読まないと気がすまないのか?
「今は読まない!」と感じて距離をとることもバウンダリー。バウンダリーとはすべての人、動物、ものとの関係性と思う。そして自分の行動パターン。
このウェブを読んだ後、あなたは仕事をするのか?近くにいる人と話すのか?食事を取るのか?ゆっくり休むのか? あなたにとっての 「バウンダリー 」 とは、、、